面白道具の油蔵     

アブラグラで「あったらいいな」という中古の茶道具・塗り絵・画材・骨董とかバービー・和小物をリーズナブルに!

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茶入れにお茶を入れるときに使うお道具の茶掃箱や茶漏斗って要りますか?

   

アラちゃん
お茶入れって口が小さいけれどお抹茶はどうやって入れるの?

②の茶漏斗(ちゃじょうご)というお道具を使ってお茶入に濃茶用のお抹茶を入れます。
茶漏斗にもや薄茶器に抹茶を入れるための用具で、先の細い漏斗状のものは、
お茶入などの口の細いものに落とし込んで(上に載せて)使います。

⑤この時にちょっと大きめの水屋用の茶杓を使うと時間が短縮できます。

茶漏斗は「茶定合」「茶上合」「茶上戸」などとも書き、木地や塗りのものが主流です。
写真の茶掃箱は店長の私物ですが、木地でできていますが落とし淵が欠損して漆でお直し中。
そそっかしいので水屋で茶掃箱を落として「あららぁ、割れて欠けちゃったわ!」です。
お道具は大事に扱わなくては!と思っても後の祭り。修理には時間がかかりそうです。

アラちゃん
ちょっと羽根なんか抹茶の色がついていて生地にも使ってる感がありますね!

先が細い茶漏斗は主にお茶入れにお茶を掃くときに使います。
④コップのような形の茶合は お濃茶のお茶 一人前九分が入るものと
三人前二匁七分入るものの大小二種類があるようです。
店長はこのお道具は使ったことがありません、というのも表千家ではお濃茶を
お茶入れから直接お茶碗に入れることがないの。
つまり茶杓で掬える程度に入れれば良いのでキッチリ何人分入れるという
裏千家のお茶の掃き方とはちょっぴり違っています。

③底にお皿が付いたようになったものは、広口とか棗などに載せて上から抹茶を
掃きます。店長は吹雪というお棗にお茶を掃くときにコレを使っています。
上級者はお濃茶を掃くときぐらいしか使わないようなので店長はまだまだ未熟ですね。

アラちゃん
お茶を掃くってお茶の入れ方の事ですか?

そうなの。お茶入れやお棗にお茶を入れることはお茶を掃くという言い方をするの。
最初はなんだか違和感があるかもしれないけれど慣れてしまうと普通に使えますよ。

大きな茶杓の水屋茶杓は「茶匙(さひ)」とも言いいますが、利休様の本式では
銀製で桑の柄が付いているものが良いようです。桑や象牙などのものもあるようですが、
普段使いのお道具ですから用途を満たせばそれで良いと思います。

アラちゃんご指摘の⑥羽根ですが棗に掃いたお茶の形を整えるときもコッソリ使い、
茶漏斗についたお抹茶もコレでお掃除しますので汚れがついてしまうんですね!

お抹茶を点てる前の水屋の準備で必要な道具たちの紹介できましたね!
①の茶掃箱にこれらのお道具を入れるというお約束があるので
セットだと考えて差し支えないと思います。

アブラグラでは中古の茶掃箱、茶漏斗のセットも扱っています。
中古でも革緒は新品のオリジナル深緑のものに替えています。

あとウンチクですが稲垣休叟著『茶道筌蹄』に 「茶ハキ箱 利休形二重マハリサン、
桐、茶の革組、内に茶合と二重茶漏斗と銀茶杓とを入る」

また茶漏斗については「茶漏斗大小桜の大小はひらき」
「茶合は挽茶一人前九分の積りにて三人前二匁七分入る器なり」
「茶杓は銀にて桑柄、菊のおき上け菜籠フタ皮ヒモは宗全このみ」
と、あります。

湖月老隠著『茶式湖月抄』では「茶ハキ筥 長五寸九分、横三寸三分、
惣高三寸六分、板厚二分、上の重一寸三分半、下の重二寸、蓋廻りさし渡し二分半、
厚一分八厘、革緒の巾五分」 と茶掃箱のサイズや革緒について書かれています。

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