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小さすぎて忘れちゃうお茶席のちっちゃな扇子ってどんなときに使うの?

   

アラちゃん
小さすぎて忘れそう、ちっちゃな扇子ってどんなときに使うの?必ずいるもの?

お茶習うだけではなく観光地のお城やホテルや神社やお寺のイベント茶会に
持って行ったら「できる女子」かな?
お稽古をしている方は席入りの必需品とわかってると思いますが
実際には持ち歩くお道具と言って差し支えないと思います。

茶の湯では扇子は帛紗や懐紙と同様に大事な茶道具の1つです。
最初のお部屋に入らせていただきますの挨拶をする時に扇子を前において挨拶をします。
この動作は相手へのお部屋を整えてお招きくださったことへの敬意を表しています。
お茶席だけでなく日本では正式の場では扇子を前において挨拶をするのがマナーです。

アラちゃん
そうだったの!だから行事の時は必要なのね!

平安時代頃より挨拶をしたりあおぐために使うだけでなく贈答用に和歌を書いて贈ったり
花をのせて好意を寄せる異性に贈るための道具として使われてきました。
扇はコミュニケーションの大切な道具でした。
また武士にとっては刀同様の価値のある大切なものでした。
そのため扇子は左の腰にさして使います。
現在では扇はあおぐ道具として使われていますが昔は礼儀や感謝を表すために使われていた
大切なお道具でした。

茶扇=今は通称茶扇子とかお茶席扇子と呼ばれるものは、室町時代の足利将軍の頃から
茶席の時には必需品として使われるようになりました。
表千家用と裏千家用、男性用と女性用ではサイズが異なります。
茶会では客が使用するものであおぐためには使いません。
サイズは一般的な扇より小さく婦人用は5寸、男性用は6寸を使います。

アラちゃん
小さくてカワイイです!サイズも違うんですね!

今はお茶の席で女性でも男性サイズを使うこともあるようになりました。
男性サイズで席入りするとちょっと「上級者」の感じがしますね!
お茶席扇子は茶室に入るときから出る時まで挨拶に欠かせない道具です。
お茶会の席での使い方は流派により異なりますが四季を通じて使われるものです。
つまり、いつでも絶対に必要なお道具ってことですね。
店長もウッカリ忘れたりバッグの中で行方不明になったり何本も新調して来ました。
同じようなお扇子を閉じて使いますから席を移動する時にうっかり忘れてきてしまったり、
置き忘れたお扇子を他の方のものと取り違えたり「ついうっかり」が発生しやすいの。

表千家では亭主に挨拶が済むまでは右ひざ脇におきます。
挨拶をする時には膝前に置き、先を左にしておきます。
挨拶が終わると後ろ側に置きますが向きにも注意をしなければいけません。
この時、正客は扇子の先が次客のほうへ向くように置き、
次客以下は先が正客の方へ向くように置きます。

裏千家では席入りが終わり定座についたら自分の後ろ側に向きに注意しておきます。
正客は扇子の先が次客のほうへ向くように置き、
次客以下は先が正客の方へ向くように置きます。

武者小路千家
扇子は常に右横に置きます。
亭主に挨拶する時は膝前に出して挨拶しますが、挨拶がすむと扇子は右横に縦に置きます。
炭点前で拝見に立つときだけ、後ろに真横に置きます。

使わない時には帯の左側にさしておきます。
茶道ではお茶を点てるまえに割り稽古で「席入りでの扇の使い方」を学びます。
人と挨拶をするときや茶室に入る時、道具を拝見するときには必ず必要なものです。

広げて使うことはほとんどありませんがお月謝を支払う時や名刺を交換する時、
お礼などを差し出す時には広げた扇の上にのせてお盆代わりに使うなど
様々な場面で使われています。

アラちゃん
そうだったの!だから行事の時は必要なのね!

茶扇子は一般的にはお茶席で使われていますが飾り台と組み合わせて玄関や床の間
リビングなどにインテリアとして飾る事もできます。
海外の方へのおみやげ用としても喜ばれる「小さくてかわいくて日本的」なお品物です。

裏千家
席入りが終わり、定座に着いたら、自分の後ろ側に右手で置きます。
この時、正客は扇子の先が次客のほうへ向くように置き、次客以下は先が正客の方へ向くように置きます。

 - マメうんちく