面白道具の油蔵     

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『嘘八百』を見て来ました!

   

平成30年の初笑い映画として『嘘八百』を見て来ました!
なごやんアブママは空港ミッドランドシネマにショッピングも兼ねて
朝から行って参りました。

まず、この映画はコメディですので『鑑定士と顔のない依頼人』のような
サスペンスや物語の重層的な大どんでん返しの仕掛けは期待しないでくださいね!
お宝鑑定団などで普段から「目の肥やし」のお勉強をしている方には
楽しめる内容だと思います。

古美術商という商売の狐と狸の化かし合い+偽物作家+偽物職人が加わっての騒動。
骨董好きの方が「お宝鑑定団」に自慢の「お品」を持ち込んで殆どの方が「偽物」と
鑑定されますが実はアブママもいくつかの「偽物」を「偽物」とわかって購入しています。
偽物だけど偽物の箱書きがあって「さも大事にされてきたお品」という風情がある
「お気に入り」普段使いのモノたちです。
映画でもドングリの煮汁で「古びた」様子に仕立てたり、箱をつくる「指物師」が
廃材を古びた雅な箱に仕立てる。表装屋さんが古い紙を寸法通りに裁断して
「誰の字でも真似できる」書道家が書付を書く。流れ作業で偽物を作るわけですが、
そこは「権威」があるから「信用」してしまうわけですよね。

身近な例ですとヤフオクなどで「ホンモノ保証」はすべてウソと思って
差し支えないと思います。殆どの出品者が「鑑定は専門家にしてもらっていない」ので
「鑑定機関」で偽物とわかった場合は返金。と誠実そうにのたまっていますが、
そもそも「鑑定機関」って「お宝鑑定団」ぐらいしか思いつかないのが現実。
それに出品者名も怪しい場合が多いですね。
「大日本骨董ナントカ」とか「古美術ナントカ」など。
特に中国の「唐物」は危険度マックスと思っています。
中国から送ってくるという配送は写真とは違う物が届くことが多いようですので
私は出品者の評価を先に見ます。

自分で1万円までなら納得、とか5000円までなら納得というラインを決めておかないと
何故か同じお品が違う出品者から出品されていたりしてオークションを吊り上げたり
複数のIDを使い回しているな、と感じる業者さんもいらっしゃいます。

映画『嘘八百』では楽茶碗が「幻の大発見」になるのですが、
楽茶碗が一番偽物が多いと聞いています。美術館目録に乗るような立派なお品は
「旧家から放出」なんてアホな言い方はあるわけないじゃん?
旧家旧家というけれど「どこの誰?」というのがホントのところ。
解体作業で出て来たタダのお品を粉飾して「ホンモノ」のように説明しているんですね。
映画で勉強になったのは55万円の元値は5000円というところでした。
本当に素晴らしいものは美術館や博物館が所蔵しているわけで、一般にオークションなどで
入手できるものは現代作家のお品に限っては「価値」あると思います。
間違っても何十万なんてお金を「書付や箱書き」のついた偽物に使ったりなさらないように!

お道具は使ってこそ生きるもの。お宝としてしまっておいてもつまらないです。
偽物なら偽物と割り切って偽物のお値段で買って「偽物だけど私は気に入ったの」と
使ってこそ、その「お品」も活きてくると思っています。

長々と偉そうに申し訳ありません!(笑)
写真は私の手帳ですが是非当店のジャーナル手帳もご覧くださいね!

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